数日前のことになるが、10月4日夕方に、サンボアンガ・デル・スル州のトゥクランという町で、当地でリゾートを経営する70代のイギリス人とフィリピン人妻が何者かによって拉致された。4人の男が拳銃を突き付け、ボートで待機していた2人と合流し海に去って行ったという。
(英語参考記事↓)
https://www.rappler.com/nation/241785-gunmen-abduct-couple-zamboanga-del-sur
おそらくISIS系のテロリストの仕業ではないかと思われるが、現在まで犯行声明は出ていないという。おそらく、実行犯が身柄をアブサヤフ等に引き渡し、そこから身代金交渉が始まるのではないだろうか。
ところでアブサヤフのニュースは最近あまり聞かなくなったが、同10月4日にはアブサヤフのサブリーダー格が、ケソン市に潜伏していたところを逮捕された。
この記事を読むと、彼はアジャン・アジャン(Ajang-ajang)というサブグループの所属だったことがわかる(アブサヤフは、ひとつのグループというより緩やかなネットワーク)。記事では、はじめはサンボアンガ市にいた際に月1万ペソの報酬を約束されて参加した、とあり、やはりこのような若者がリクルートされていくのは地方の貧困が背景にあるように思われる。
後日追記:
この二人は同年11月25日に救助された。
(英語参考記事↓ なお、この記事ではTukuranがZamboanga del Norteの南にある、と書かれているがZamboanga del Surの間違いである)
https://www.aljazeera.com/news/2019/11/philippine-troops-rescue-couple-kidnapped-abu-sayyaf-191125032516299.html
それはそうと、この夫妻、実はリゾートだけではなく小さな大学も経営していた。手作り感あふれるウェブサイト、ある意味すごい↓
https://hyronscollege.page.tl/
フィリピンでは、広報ツールとしてはウェブサイトよりはフェイスブックの方が重要なんだろう↓
https://www.facebook.com/pages/Hyrons-College-Philippines-Tukuran-Zamboanga-Del-Sur/869426599750647
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