日本の地方自治体が出す証明書の翻訳証明

日本における行政文書の翻訳についてのメモ。

日本の役所でとる証明書は現状、日本語でしか出してくれない。どうも法令でそうなっているよう。その点、台湾内の一部の役所が英語で証明書を発行したりするのとは大違い。

ただし、俺の知る限りでは以下の4つの役所は独自のシステムとして、役所で英訳フォームを用意しており、利用者が自分で翻訳したものを確認して証明/認証くれるよう(2018年3月現在)。
東京都練馬区
西宮市
東大阪市
福岡県大野城市

上記の役所でも英語以外の外国語には対応しないようだし、他の自治体では翻訳会社や翻訳をやっているNPOや国際交流協会などを紹介するだけにとどめている。ここに典型的な例をひとつだけリンクしておく(東京都千代田区)。

ちなみに在外公館では国によっては大使館で翻訳というか、戸籍謄本を持って行ったら英語で「出生証明書」という文書にして発行してくれるところもある。たとえばフィリピンの日本大使館では、戸籍謄本を持参して英文の婚姻要件具備証明書を発行してもらい、それを現地の自治体の役場に持っていく、とか。ほかにも現地で運転免許証の切り替えを行うのに、日本の免許証を持参して大使館で英語の証明書をもらったりしなければならない。

おそらく、在外公館は外務省の管轄なので地方自治体を縛っている規則とは別の原理で動いているからだろう。

一方で、先の4つの自治体のように公文書の翻訳証明(翻訳が正しいという証明)を行う在外公館もある(在ニューヨーク総領事館)。

加えて、ロシアなどでは公証人の代わりに署名証明もするようだ(在ロシア領事館

このような在外公館の機能は逆もまたしかりで、日本にある外国大使館では同様のサービスを行っているところもあり興味深い。たとえば在日本タイ大使館のウェブサイトでは翻訳用フォームがアップされているし、フィリピン大使館のウェブサイトにも、独自のフォーマットで戸籍謄本を部分的に英訳するためのフォームが入手できる(もちろん翻訳会社に頼んで英訳してから持って行ってもよい)。たくさん国があるので、調べればもっと面白いサービスをやっている外国大使館もあるのではないかと思う。

おまけ。戸籍謄抄本の海外からの郵送請求について。
東京都港区神戸市などは一定の条件の下で、海外から戸籍謄抄本の郵送請求ができるとウェブサイトに明示してある。

OPM: Magkasama Tayo Sa Kwento Ng Pasko クリスマスを一緒に

フィリピンの2大民放のひとつ、ABS-CBNが2013年のクリスマスに合わせて制作した曲のよう。

タイトルの一部”kwento”は「話」とか「物語」というような意味なのだが、ここでは「~とき」と訳した方が自然な感じがすると思う。

Magkasama Tayo Sa Kwento Ng Pasko クリスマスのときを一緒に(過ごそう)

Bawat Pasko’y may dalang himala   それぞれのクリスマスは奇跡をつれてくる
Malakas man ulan ito’y titila        雨が強くても、止む

Bubuhos ang pagpapala          神の恵みが注ぐ
may kapiling ang nangungulila      孤独な人に誰かそばにいてくれる人がいるようになる
Anumang lungkot tayo’y aahon      私たちがどんなに悲しんでいても、良くなる
may lunas sa sugat ng kahapon     昨日の傷に癒しがおとずれる

Sa isa’t isa’y mayrong paglingap     お互いに思いやる人があるようになり、
Mga pangarap ngayo’y magaganap    (複数の)夢は今、叶う

Laging masaya ang kwento ng Pasko クリスマスのときはいつも楽しい(幸せ)
Kahit sino ka man may nagmamahal sayo あなたが誰でも愛してくれる人がいる

Ngayong kapaskuhan ang pangako ko 私の約束は今年のクリスマス
Sa puso ko’y magkasama tayo        私の心は私たちと一緒にある

Sa iisang awit ngayong pasko        今年のクリスマスの歌ひとつひとつに
Magkayakap ang tinig ko’t sayo       私とあなたの声が抱く
Sa’ting himig ipagdiriwang ang pag-ibig 愛を祝う私たちのメロディ
At ito ay tatawid sa buong daigdig     そしてこれは世界中に渡る
Sa iisang awit ngayong Pasko       
Magkayakap ang tinig sa’yo
Sa’ting himig nadarama na ang mahalaga  私たちのメロディに大切なことを感じる
Ay magkasama tayo sa kwento ng Pasko  それはクリスマスのときに私たちが一緒だということ

Mga ala-ala sa Pasko’y di kumukupas  クリスマスの思い出は色あせることがない
Ilang taon pa man ang lumipas いくつの年が過ぎようとも

Dahil ang bawat damdamin oh…      なぜならひとつひとつの感じが
Umuukit ng malalim               深く掘ってあるから

Yaman ng pagdiriwang            お祝いの豊かさ
Kahit simpleng kasiyahan          たとえ簡素な楽しさ(幸せ)でも

Ang tunay na may kayamanan       本当の豊かさ
Pamilyang nagmamahalan         家族の愛

サビ

Magbago man lahat sa mundo      世界のすべてが変わったとしても
Mananatili ang diwa ng Pasko       クリスマスの本質は残る
Ang pagpapala ay hindi mauubos    神の恵みは尽きることがない
Ang himala ng Pasko             クリスマスの奇跡は
Ay hiwaga ng Diyos              神の神秘

Saan man sa mundo            世界のどこでだって
Magkasama tayo               私たちは一緒
Saan man sa mundo
Magkasama tayo
Sa kwento ng pasko             クリスマスのときに

以上、重複の部分はとばしました。

続いて翻訳の参考ノートです。
1. 会話ではあまり出てこない、小辞の”man”がよく出てきていますがこれは「たとえ~でも」という感じの訳で対応してます(会話では接続詞の”kahit”をよく使います)。
2. “kasiyahan”という単語は語根は”saya”で、一般には「楽しい」と訳されますが、タガログ語での実際の使い方は「幸せな」にかぶっているところも多く、訳もカッコつきにしました。

最後に中級以上の(と俺が思う)単語は以下:
pagpapala =(神の)恵み
pangugulila = 孤独感
umahon, ahon =上がる
lunas =癒し
paglingap =ケアする
umukit, ukit =掘る
hiwaga =神秘
diwa =本質、エッセンス

OPM: Pasko sa Pinas フィリピンのクリスマス (by Yeng Constantino)

フィリピンのポップ音楽(OPM)歌詞の試訳シリーズその2。今回もクリスマス曲。タガログ語学習者用ということで、できる限り直訳です。

ABS-CBN局の昼番組で歌コンテストの審査員としてよく見かけるYeng Constantinoの数年前(6年前?)の作品。

Pasko sa Pinas フィリピンのクリスマス

Nadarama ko na ang lamig ng hangin 空気の冷たさを(私は)感じている
Naririnig ko pa ang maliliit na tinig    小さな音も聴こえる
May dalang tansang pinagsama-sama’t 
Ginawang tambourine            瓶のキャップをくっつけて作ったタンバリンを持っている人がいる
Ang mga parol ng bawat tahana’y     
Nagniningning 家々のパロル(注)が輝いている

注:パロルは、フィリピンのクリスマス飾り。スペイン語でいうfarolのこと

Ibang mukha ng saya           幸せの顔は普通と違う(=特別)
Himig ng Pasko’y nadarama ko na  クリスマスのメロディを(私は)感じている

May tatalo pa ba sa pasko ng Pinas  フィリピンのクリスマスに敗者はまだいるだろうか?(=いない)
Ang kaligayahan nati’y walang kupas 私たちの幸せは色あせない
Di alintana kung walang pera      お金がないとか気にしなくていい
Basta’t tayo’y magkakasama      とにかく私たちが一緒にいられれば
Ibang-iba talaga ang pasko sa Pinas フィリピンのクリスマスは特別だ

May simpleng regalo na si ninong at si ninang 
para sa inaanak na nagaabang           ゴッドファーザーとゴッドマザーから待ち望んでいるゴッドチャイルドへ、ささやかなプレゼントがある
Ang buong pamilya ay magkakasama sa paggawa ng christmas tree 家族みんなで一緒にクリスマスツリーを作る
Ayan na ang barkada                   それが仲間
Ikaw ay niyaya para magsimbang gabi       あなたはシンバンガビ(注)に招待されている

注:シンバンガビは、フィリピンでクリスマス前に毎晩行われる夜のミサ。

Ibang-iba talaga kahit saan ikumapara       たとえどこと比べても本当に特別
May ibang ihip na hangin na di maiintindihn    理解できない(=不思議な)いつもと違う風がある
Mapapangiting bigla sa kung ano ang dahilan  どんな理由でも突然笑顔になってしまう 
Nadarama mo na ba?                  感じている?

(解説)
nadarama は、原型はmadama、語根はdamaで、意味は「感じる」。初心者がこれを辞書で引き当てるのは至難の業と思います。

あと今回、中上級の単語がいくつか出てきました。正直、俺も知らない単語だったので辞書で調べたものを備忘録として載せときます。
tansan =瓶のキャップ
alintana =考慮する 
kupas =色あせる
pagsama-samahin =足す
magningning =輝く