マニラのリゾートワールドでの強盗事件の死者は37名以上

6月2日の早朝にマニラのニノイアキノ国際空港のすぐ隣にある総合アミューズメント施設(カジノ)のリゾートワールドに武装した男が発砲した事件で、既に37名の遺体が回収された。

(英語記事)
http://edition.cnn.com/2017/06/01/asia/resorts-world-manila-philippines/

この男は発砲した際、警備員と銃撃戦になったようで、その後なんらかの原因でその場で死亡したと報道されている。他の従業員や利用者は、死因は窒息だという。リゾートワールドは外国人の客も多い施設だが、犠牲者に外国人がいるかはまだ報道では明らかになっていないようだ。

上の英語記事よりは若干古いが、CNNの日本語記事も参考になる。
https://www.cnn.co.jp/world/35102168.html

なお、本件についてISISが犯行声明を出しているようだが、おそらく関係ない。

東南アジアの大都市ではここ最近、ジャカルタ、バンコクを始めいろいろなところでテロが起きてきたので、フィリピンの大都市も例外ではなかろうと思っていた矢先の事件(ダバオでは去年テロが起きたけれど)。これからも気を付けた方がよさそうだ。具体的には、人が集まるところに行かない。これにつきる。ただ、空港などは行かないわけにはいかないので、それが難しいところではある。

マウテグループとの戦闘でフィリピン国軍が自軍兵士を攻撃:11名死亡

先週から続いている南ラナオ州マラウィ市でのマウテグループとフィリピン当局との戦闘で、6月1日の掃討作戦中にフィリピン国軍が爆撃で友軍を攻撃してしまい、11名の兵士が死亡、7名が負傷したと発表があった。いわゆる同士討ちというやつで、英語では皮肉な意味を込めて”Friendly fire”等と言うそう。初めて知った。

(英語記事)
http://newsinfo.inquirer.net/901570/11-soldiers-killed-by-friendly-fire-in-marawi
http://www.smh.com.au/world/philippine-friendly-fire-in-marawi-kills-11-troops-20170601-gwi0t6.html

これにより、累積の死者は139名となった。なお、この人数はテロリスト側の死者も含んでいる。

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マラウィ危機、マウテグループとの戦闘の死者は103名以上

先週から始まった南ラナオ州マラウィ市での戦闘(マラウィ危機(Marawi crisis)はテロというよりは内戦のようになっており、既に20万人いるマラウィ市民の大半は国内避難民として他地域に退避しているとされる。市内では、ISに忠誠を誓うマウテグループ&アブサヤフが当局を相手に戦闘を繰り広げており、いまだに収まる気配はない。5月29日現在で、報道では双方の死者が103名以上と伝えており、内訳は民間人19名、国軍兵士11名、国家警察官4名、テロリスト側61名を含む、とある。残りの8名は両者の衝突以外での死亡で、渓谷で死体が見つかったと書かれている。8名の死体に関するビデオは下のインクワイアラーのウェブサイトに載っている。

(英語記事)
http://edition.cnn.com/2017/05/28/asia/isis-threat-southeast-asia/
https://newsinfo.inquirer.net/900380/marawi-death-toll-now-at-97-army
https://www.nst.com.my/world/2017/05/243714/more-100-people-killed-marawi-week-long-clash

そして、戒厳令下のミンダナオでは令状なしの逮捕が実際に起きた。国内避難民にまぎれてマウテグループの構成員とみられる人物が侵入したためで、当局はこの者を令状なしに逮捕した。

(英語記事)
http://www.rappler.com/nation/171085-warrantless-arrests-military-checkpoints-mindanao

テロリスト側は殺した人の生首を置いたり、死体の隣りに「裏切者」と書いたメモを残したり、ISだったりメキシコのマフィアのやるようなことも行っている。これも写真がネットに落ちているが、このブログでは敢えて紹介しない。

なお、当局は今回の掃討作戦は2,3週間中に終わると見積もっている、と報道されている。逆に言えばそれぐらいは少なくともかかるということで、私も今後もウォッチしていきたい。

最後に、今回の戦闘に関しては英語のウィキペディアでも随時、時系列でのまとめが更新中だ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Marawi_crisis

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ミンダナオ島全域に戒厳令:マルコス時代と違う点

今回のニュースはさすがに大きい扱いで、日本のメディアでもとりあげられている。昨夜5月24日にミンダナオ全域に戒厳令(マーシャルロー)が宣言された件だ。

(記事)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H2Q_U7A520C1EAF000/
http://www.news24.jp/articles/2017/05/24/10362341.html
https://www.cnn.co.jp/world/35101640.html

直接の引き金になったのは、本ブログでも昨日「フィリピン・ミンダナオ島マラウィ市でマウテグループと当局が交戦中」に書いた通り、テロ組織と当局が市街で衝突したことだ(ISISに忠誠を誓うフィリピンのテロ組織「マウテグループ」についてはこちらを参照)。伏線としては、これも本ブログで少し前に「ボホールに侵入したサブサヤフの最後の一人も殺害完了」 等で書いてきたが、4月にセブから近い観光地であるボホール島にテロ組織アブサヤフの構成員が侵入した件、さらに今年から当局がまた別のテロ組織”BIFF”に対してミンダナオ島南ラナオ州で展開している作戦で、爆撃を行っていることなどなどがある(参照:「ミンダナオではBIFFと国軍との戦闘によって2万4千人以上が避難している件」)。

ちなみに今回の掃討作戦の方は、収束したというニュースは今のところない。最新のレポートでは、国軍兵士が5名死亡、テロ組織側は13名が死亡とある。第一報では、目撃されたテロ組織構成員は15名だったはずなので、もう一息のように読める。人質は、おそらくカトリックの僧侶を含む4名。
http://www.rappler.com/nation/170869-hostages-rescued-marawi

さて、本題の戒厳令の中身についてだが、下のインクワイアラーの記事を読むに、戒厳令下では、当局は令状なしにあやしいと思った人を3日間逮捕した状態にすることができる、とのこと。ただ、Rapplerの方だと、平時でもそれは可能だ、と書いている。さらに、ガイドラインはまだ作成中とも書いてある。ようは、まだ決まっていない。
(英語記事)
https://newsinfo.inquirer.net/899173/martial-law-in-mindanao-what-we-know
http://www.rappler.com/nation/170813-martial-law-mindanao-police-military

現行の1987年憲法は戒厳令の期間を「60日」以内としている、と報じている。ただし、ドゥテルテ大統領は1年にすることもできる、と発言したと報道されている。うーん、それって解釈によって可能になったりするものなのだろうか。また、テロ対策を口実に、ミンダナオだけでなくフィリピン全土に拡大することを示唆した発言も行っている。

(英語記事)
http://edition.cnn.com/2017/05/23/asia/philippines-mindanao-clashes-martial-law/
http://www.bbc.com/news/world-asia-40024120

マルコス時代には結局14年間も戒厳令が続き、その間、政敵や反体制派など、かなりの数の人が弾圧されたという過去があるが、今回も結局長引いていく可能性はありそうだ。ドゥテルテ大統領はマルコスに共感しており、去年11月には、当のマルコスを国家英雄として埋葬し直したという経緯もある。また、副大統領に惜しくも負けてしまったマルコスの息子ボンボンは、ドゥテルテの応援を受けており、現在選挙結果の再集計のために動いている。

現在の流れで見ると、いざ再集計になれば何か「神がかり的な力」が働いてボンボンが当選する、というシナリオは非常に有力に思われるし、ドゥテルテ自身が高齢であることを考えると、彼が任期中に倒れることにでもなればボンボンが暫定の大統領として引き継ぐわけだから、マルコス時代に逆戻りという結果も想定される。

ただ、以前の時代と今で違うのはネットがあり、情報統制が困難であること。マルコス時代のようにクローニーに仕事を振り分ける、というやり方も派手にはできないだろうし、「前科」があるフィリピンには国際社会の目も厳しいだろうし、戒厳令が続いても以前と同じ轍は踏まないかもしれない。また、とにかく治安が最優先、という姿勢は外資にはけっこう魅力的でもある(特にミンダナオにおいては)。おそらくマルコス時代のように政敵はけっこうな数が消されることになるのだろうが、まさにドゥテルテらしいやり方であって、最初から想定内のような気がする。

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フィリピン・ミンダナオ島マラウィ市でマウテグループと当局が交戦中

現在進行形のニュース。現在ミンダナオで有数の治安の悪さを誇る南ラナオ州の州都マラウィ市で、本日5月23日、ISISに忠誠を誓う反政府組織「マウテグループ」と当局(国軍+国家警察)が衝突、現在市内にて掃討作戦が続いている。CNNによれば、武装集団は15人が目撃され、その中にはアブサヤフのリーダー、イスニロン・ハピロンもいるという。

報道によれば、マウテグループは一時、公立病院(アマイ・パクパク・メディカルセンターを占拠していた。これまでに少なくとも国家警察官1名が死亡、5名が負傷している。また現在、マラウィ市立刑務所、ダンサラン大学、聖メアリー教会から火の手があがっているという。写真などは以下の英語記事ソースのサイトからみることができる。

(英語記事)
http://www.rappler.com/nation/170738-fires-marawi-city-maute-attack
http://www.rappler.com/nation/170739-marawi-dead-injured-maute-terror-attack
http://cnnphilippines.com/news/2017/05/23/marawi-city-clash.html
http://www.gmanetwork.com/news/news/regions/611834/maute-group-takes-over-marawi-hospital-soldier-hurt-in-firefight/story/
http://www.philstar.com/nation/2017/05/23/1702840/troops-maute-group-clash-marawi-city
https://newsinfo.inquirer.net/898777/many-flee-soldier-hurt-as-army-troops-clash-with-abus-maute-in-marawi

この衝突の顛末については、また明日時間があったらアップデートしたい。

(追記:日本時間の日付が変わって24日になった時点で、当局側の死亡は2名、負傷は8名)

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ボホールに侵入したサブサヤフの最後の一人も殺害完了

ちょっと遅れたアップデートになるが、去る5月15日に私が本ブログで「ボホールに侵入したアブサヤフ構成員が新たに一名殺害された件」を書いた後、実はボホールでは残った1名も殺害され、一掃が完了した。

(英語記事)
http://www.rappler.com/nation/169923-abu-sayyaf-terrorist-killed-bohol

場所はボホールのパンガンガン島。これで本事案は解決ということで、しばらくしたらボホール訪問を控えていた外国の観光客もまた戻ってくるようになるのでは、と思う。

ところでアブサヤフの拠点に関しては、5月17日付で政府から今年1月以降の作戦の成果が発表された。それによれば、この間に149名が無力化された、とのこと。内訳は、81名が死亡、50名が投降、18名が逮捕。ちなみにこれは主にスールーの拠点でのこと。下のビジネスワールドの記事によれば、政府が見積もった1月時点でのアブサヤフ構成員は500名程度とのことなので、作戦の成果は相当大きいと見える。

(英語記事)
http://cnnphilippines.com/news/2017/05/18/AFP-149-Abu-Sayyaf-neutralized.html
http://www.bworldonline.com/content.php?section=Nation&title=abu-sayyaf-toll-81-killed-18-apprehended-50-surrendered&id=145459

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ボホールに侵入したアブサヤフ構成員が新たに一名殺害された件

4月にボホールに侵入したアブサヤフのグループのうち、撃退された際に目撃された後、まだ逃げ続けていた2名がボホールのパンガンガン島というところで見つかった。うち一名は、本日5月15日に戦闘中に射殺された。もう一名は逃走したという。

(英語記事)
http://www.sunstar.com.ph/cebu/local-news/2017/05/15/abu-sayyaf-bandit-killed-calape-bohol-541963
http://www.rappler.com/nation/169923-abu-sayyaf-terrorist-killed-bohol

4月にアブサヤフによるボホール侵入事件が起きてからこれまでの動きは本ブログ「ボホールにアブサヤフが侵入した事件のその後」を参照のこと。

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