日本人のポリグロット(多言語話者)について調べてみたら、やっぱり東大卒が多かった、という話。
おそらく一番の大天才は南方熊楠(東大というより、その前身だが)で、もちろん戦前戦後の言語学者の面々がおり、中でもチェコ語研究の千野栄一は「外国語上達法」という新書本も出している。
「外国語上達法」千野栄一(1986)岩波新書
岩波書店
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言語学者以外では、法学の和仁陽
は、東大時代から(英語はもちろん)ドイツ語など8言語ができた、と講談社現代ビジネスのウェブサイト記事にはある(参考)
新しいところでは、つい最近まで大学生だった秋山燿平(参考)は薬学部出ながら言語習得に熱中し、10言語近くを正攻法で中上級(B2)まで習得し、この3月にダイヤモンド社から本を出している。
「純ジャパの僕が10カ国語を話せた 世界一シンプルな外国語勉強法」秋山燿平(2018)ダイヤモンド社
ダイヤモンド社
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日本では、英独仏中韓は教科書類が相当充実している印象で、それに西葡露が続くというのが俺の印象(それにおそらくラテン語も)。これらの言語は検定があり、その対策本などがあるため独習も比較的スピーディにできる。逆に、東南アジア諸言語に関しては、まだまだ種類も少なく、先人の残した資料から学ぶというより、自分で道を切り拓く覚悟でやらないとけっこう難しい。
それだけが理由ではないだろうが、日本人ポリグロットで東南アジアの公用語を網羅した人はまだいないよう。というか、世界にそういう人がいるのかも俺は知らない。中国人にはすごい人がいそうな気もするので、また別の機会に調べてみたいと思う。