アブサヤフに人質にとられていたオランダ人が死亡した件ほか

アブサヤフ掃討の軍事作戦が続いているスールーで、作戦中の去る5月31日にオランダ人の人質、Ewold Horn氏(59)が死亡したことが発表された(参考英語記事)。
彼は2012年に、バードウォッチングのためにフィリピン人ガイド(Ivan Sarenas氏)とスイス人(Lorenzo Vinciguerra氏)とタウィタウィを訪れていたところを拉致された。その際、フィリピン人ガイドは逃げることができ、またスイス人の方は2014年に脱出していた。

なお、それに先立つ今年4月には、人質のインドネシア人1名が脱出した。しかし、一緒に逃げようとしたもう一人のインドネシア人は溺死し、また別に逃げ出したマレーシア人1名は撃たれてしまった。
https://www.voanews.com/a/philippines-abu-sayyaf-hostage-escapes/4864513.html

この記事ではまだあと2人フィリピン人の人質がいる、とされている。

また、5月25日にはスールー州ホロ島パティクル(Patikul)で,アブサヤフの武装集団約30人が地元のコミュニティを襲撃し,子供2人が死亡,住民3人が負傷。その後,応戦した国軍との銃撃戦でASGメンバー6人が死亡,兵士3人及びASGメンバー7人が負傷した。

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セブパシの預け荷物オプションから15kgがなくなっている件

しばらくセブパシに乗っていないのでしばらく気づかなかったが、いつの間にか預け荷物オプションから15kgがなくなっており、スタンダードが20kgになっていた。日本とフィリピンを結ぶ線だけでなく、国内線も同様。その他の国際線は見ていないが、おそらく同様だろう。

さらに、預け荷物のオプションを出発のちょっと前に購入しようとしたら、行きと帰りで若干金額に差があった。たとえば国際線では、差額は300円あった。推測だが、出発日に近づけば少し高くなるのではないかと思う(逆に言えば、チケット購入時に一緒にオプション購入すれば割引があるのではないか)。

今日見たプロモのお知らせでも、同じようにチケット購入時に荷物オプションも購入すれば割引がある、と書いてあった。数年前まではいつ荷物オプションを追加しても同じ金額だったから、出発が近づいてから購入するようにしていたのだが、たしかに2回決済するのはめんどくさいし、これからはチケット購入と同時に荷物オプションも買うようにしようかなぁ。

マニラのMRT3の荷物検査で手りゅう弾を所持した男を逮捕

どういう人物かは不明だが、去る2月24日に、メトロマニラのMRT3のクバオ駅で、手りゅう弾を所持した男が電車に乗ろうとして荷物検査を通過したところ、X線の機械で見つかって現行犯逮捕された。

参照(英語記事)↓
https://www.philstar.com/headlines/2019/02/24/1896392/mrt-3-passenger-arrested-possession-grenade

もし通過していたら、やはり電車を爆破するつもりだったのだろうか。報道によれば捕まった男はファーストネームが「クリスチャン」で、キリスト教徒のような感じがする。なんにせよ現時点では情報が少なすぎるので、捜査の進展を待ちたいところ。

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サンボアンガ市のモスクで爆破事件、2名が死亡

1月27日にスールーのホロの教会で爆破テロがあったが、翌日夜には犯行グループの一人と見られるアブサヤフのメンバーが、ミンダナオ南西部のサンボアンガ市内で警察と撃ち合いになり死亡した。

(参考↓英語記事)
https://www.sunstar.com.ph/article/1785124/Zamboanga/Local-News/Abu-Sayyaf-bandit-killed-in-a-shootout

上記記事によれば現場は市内のサント・ニーニョ・ビレッジと記載されており、おそらくユーベンコモールのあるプティックにあるサント・ニーニョ・ビレッジだと思われる。

さらに、今日1月30日には、サンボアンガ市内のモスクでグレネードによる爆破事件が起き、2名が死亡、4名が負傷した。事件が起きたのは市の南タロンタロンというバランガイで、海岸に近くイスラム教徒が比較的多いエリア。

(参考↓英語記事)
https://www.philstar.com/nation/2019/01/30/1889418/armm-gov-zamboanga-mosque-blast-highest-form-cowardice-obscenity

犯人は不明。先日の事件を受けてキリスト教徒による報復と見せかけたいテロリスト側の工作か、あるいは今回のバンサモロ自治政府(BARMM)に関連するイスラム教徒同士の紛争か、はたまた単純に爆弾の暴発か。

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スールーの首都ホロの教会で爆破テロ

今朝、ミンダナオ島の南西、マレーシアとの国境に近いスールー州の州都ホロにあるカトリック教会でミサの最中に2つの爆弾がさく裂し、多数が死亡・負傷した。本日夕方までに確認された死者数は20名、負傷者も81名にのぼっている。なお、中には国軍兵士も含まれている。(追記:1月30日時点では、死者21名、負傷者111名)

(参考:英語記事↓)
http://cnnphilippines.com/news/2019/01/27/jolo-town-cathedral-explosion.html
https://newsinfo.inquirer.net/1078076/jolo-sulu-blast-bombing-death-toll-injured-news
https://www.telegraph.co.uk/news/2019/01/27/twin-blasts-church-philippines-kills-19-injures-48/

この事件はおそらくというかまず間違いなく、先日成立したばかりのバンサモロ基本法(BOL=Bansamoro Organic Law)に反対する者の仕業。スールー州はMNLFの拠点であり、MNLFが今回のバンサモロ基本法の成立過程に参加していないだけに反対の立場。今月の住民投票でも、ほとんどの自治体が賛成する中でスールー州(とバシラン州の首都のイサベラ市)だけは反対多数という結果が出た。

今回のテロ事件は、賛成票を投じたとみられるグループに対する反対派からの報復ではないか、という見方もある。先の投票でも、かなりの数の有権者が本当は賛成票を入れたかったけれども脅されてあるいは恐怖にかられて反対票を投じたのではないだろうか。

国レベルではこの程度のテロ事件は想定内ということだと思うが、渦中の住民としてはたまったものではない。2022年にバンサモロ自治政府が発足すればますますMNLFの立場は弱くなっていくのだろうが、これからもまだまだ反対派のテロはなくならないのではないかと思う。そうなると、サンボアンガ市を始めとする比較的治安の保たれている地方中心都市に(イスラム教徒も含めて)島民が流入していく構造はやはりこれからも変わらないだろう。サンボアンガ市はすごい勢いで人口が増えており、しかもイスラム教徒の比率が上がっている。これに伴って言語のバランスも当然変わってくるので、サンボアンガのチャバカノ語を細々と研究し続けている自分としては今後も目が離せない。

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フィリピン、カンボジアとベトナムの最低賃金の比較

急に思いついて、現在のフィリピン、カンボジアとベトナムの最低賃金を比較してみる。

1.フィリピン
2018年11月
マニラ:日額最低賃金が非農業分野は500~537ペソ(約1050円~1127円、1ペソ=約2.1円)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/11/e2c50df274360288.html

2018年8月
セブ:386ペソ(約811円、1ペソ=約2.1円)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/06/b0149cdcba0ba701.html

1カ月22日で換算すると、マニラが11,000~11,814ペソ(23,100~24,808円)、セブが8,492ペソ(17,833円)となる。

2.カンボジア
2019年1月1日から月額182ドル(約2万500円)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/181029/mcb1810290500005-n1.htm

3.ベトナム
2019年1月1日からハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市を含む地域1が前年比5.0%増で418万ドン(約2万482円、1ドン=約0.0049円)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/12/9ddb9d3a5985ce07.html

レートの基準日がまばらなので不完全だが、3カ国を比べるとマニラが一番高そうだ。さらに、興味深いことにベトナムよりカンボジアの方が若干高く見える。ただ、賃金とは別に福利厚生の手当てのようなものが法律で義務付けられていたりして、実際に受け取る額は最低賃金と同じにはならず、結果的にカンボジアよりベトナムの方が高くなるとのこと。そりゃそうだ、ベトナムの方が経済力が上なのだから。

その上、国によって物価が違うので、賃金の額だけ見てもどっちの方が生活が豊かかは言えない。インフレは国によりまた時期によりそれぞれで、たとえばフィリピンでは2018年から「加糖飲料税」(いわゆる砂糖税)を始めた結果、庶民がしょっちゅう飲んでいるソフトドリンクが高くなってしまったり、またコメもうまくコントロールできず、ついに政府による買い上げ米の制度(いわゆるNFA米)を諦め、輸入自由化に踏み切らずを得なくなった。結果的に、2018年のインフレは周辺国よりすごかった。

(参考)「甘い清涼飲料に「砂糖税」 アジアで広がる」日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28920420T00C18A4MM0000/
(参考)「フィリピン、コメ輸入を自由化 不足で民間参入容認」日経新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35773530W8A920C1FF1000/

大晦日にコタバトのモールで爆破テロがあった件

去る2018年12月31日に、ミンダナオ島中央にあるコタバト市内のサウスシーズモール(South Seas Mall)の入り口付近で爆破テロがあり、2名が死亡、34名が負傷した。この犯行は軍によって先にテロリスト側の7名を殺害されたことへの報復と考えられているが、今回の犠牲者の中にはバンサモロ基本法の起草にかかわっていた者がいることから、もしかしたらこの人物を狙った爆破テロかもしれない。なお、犯人は1月2日夕方の時点でも特定できていない。

コタバトでは2013年にも爆破テロがあり、8名が死亡している。

ミンダナオの戒厳令は去る12月にもう1年延長されたばかり(参照)。2018年8、9月にはスルタン・クダラット州や南コタバト州ジェネラルサントス市で爆破テロがあったところから見るに、2017年のミンダナオ西部マラウィ市での戦闘が終わってから、テロリスト側の活動地域は少し東にシフトしている(参照「ミンダナオ中部スルタン・クダラット州で爆発テロ」「再びミンダナオ中南部スルタン・クダラットで爆破テロ」「今度はジェネラルサントスで爆破テロ」)
https://www.bworldonline.com/btc-worker-among-2-killed-in-cotabato-bombing/
https://www.independent.co.uk/news/world/asia/philippines-bombing-latest-mall-attack-cotabato-isis-dead-injured-rodrigo-duterte-a8705396.html
https://news.abs-cbn.com/news/01/02/19/cotabato-bomb-blast-an-act-of-terror-pnp

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