アブサヤフからの人質救出が続く

今年に入って誘拐された人の数は先日、アブサヤフによる誘拐2016で触れた。

さて、週末にノルウェー人男性が解放された後、さらに2件続けてアブサヤフからの救出が続いている。

まず、ノルウェー人解放の翌日9/18にインドネシア人3人が解放された。おそらく身代金が払われたのだろう。
http://www.gmanetwork.com/news/story/581832/news/regions/abu-sayyaf-releases-3-indonesian-hostages-to-mnlf-military-spokesman

続いて、別に拉致されたフィリピン人2人が解放された。これについても身代金が払われたと思われる。
http://cnnphilippines.com/news/2016/09/19/abu-sayyaf-asg-frees-releases-two-kidnap-victims-taruc-gonzales-afp.html

3件目は、今度は身代金は払われておらず、表現も「救出」になっている。今週の月曜日に拉致されたばかりの経営者であるフィリピン人老婆が、国軍に追われ転戦するアブサヤフの動きについて行ける体力がないと判断され、道に捨てられた模様。幸い、無事である。
http://www.sunstar.com.ph/zamboanga/local-news/2016/09/22/troops-rescue-woman-trader-abducted-abu-sayyaf-498976

と、ノルウェー人も合わせるとこの1週間に3件7人も助かった。これをどう解釈すべきだろうか。

注目したいのは、今回デュテルテ大統領は、これら(最後の救出を除く)の解放の実現はMNLF(モロ国民解放戦線)リーダーのヌル・ミスアリに負っている、と彼の顔を立てた。それだけでなく、ちょうど3年前にミスアリ派が起こしたサンボアンガ危機(注:現在では”Zamboanga Siege”(サンボアンガ包囲作戦)の名称が定着した)について「若手はミスアリのコントロール外」としてミスアリを擁護してもいる(ミスアリとミンダナオ和平の経緯についてはこちらを参照)。サンボアンガ市民はじめ一般国民にとっては、サンボアンガ危機の首謀者はミスアリ派リーダーであるミスアリなんだから、彼が逮捕を免れているのも受け入れられないことである。そのミスアリの汚名挽回をはかるというのは、デュテルテの政治的な作戦だと私には映る。

まぁそれはともかく、アブサヤフによる拉致については、専門的に情報収集しない限り、ニュースを拾っているだけでは詳しい情報がそろわないところ、この3件については被害者のことや拉致された場所について報道があるのでまとめてみたい。

1) インドネシア人の船員。2カ月前に拉致された、場所はマレーシア東ボルネオ海岸のLahad Datu。
2) フィリピン人の電気通信会社従業員。1カ月前に拉致された、場所はスールー州のPatikul
3) 中華系フィリピン人の経営者(ハードウェアの店)。2日前に北サンボアンガ州のSirawaiという、西海岸沿いの小さな町

先のノルウェー人を除けば、皆サンボアンガ周辺である。

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