愛しのアイリーン(漫画)

フィリピン本、ではなくマンガ。そういえばこんなのあったなぁ、と思い出して一気に読んだ。

「愛しのアイリーン(新装版)」新井英樹(2014)

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新井 英樹
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マンガのオリジナル版は1995年~。この当時の日本はフィリピンパブ真っ盛りで、1993年には岸谷五朗とルビーモレノ主演の映画「月はどっちに出ている」が出ていた。フィリピンといえばフィリピンパブや買春ツアー、田舎の自治体を挙げて農村花嫁の斡旋をするような、今では考えられないようなことがまかり通っていた。当時は今と違ってヤクザの活躍もめざましく、フィリピンパブの中にはバックに人身売買組織が絡んでいることもあったそうだ。

で、このマンガ。モーニングに連載されていただけあって終始、男性目線。モテない中年である主人公は、オタクでもデブでもハゲでも、貧乏ですらないという設定。むしろ、思いやりも正義感も腕力もあって、モテる部類ではないか、という気さえするのだが。。実際、物語が進むにつれてモテ続けている。ついでに言うと、中年なのに精力が有り余っていてひたすらオナニーをし続けるという、なんだかよくわからないキャラだった。

対してフィリピンから来た18歳の娘アイリーンは、野性的と言うよりはほとんど猿で、フィリピン人が見たら憤慨するようなキャラクター。というか、全体的に登場するフィリピン人のにならずマンガのトーン自体が差別的で、フィリピン人にはとても見せられない感じではある。

では「このマンガは差別的なマンガだ」と非難すればよいかというと、そうでもない。大した人気は出なかったとはいえ、こういうマンガが受け入れられた世の中というのが確かにあって、もっと言ってしまえば先の「月はどっちに出ている」の延長線上にあるだけだと思うからだ。たしかにこれが当時の日本社会だったと思うのだ。親日という若いフィリピン人には、ぜひ読んでほしい。と言って俺がタガログ語訳しようという気にはならないのだが。

題材はさておき、マンガ自体はけっこうパワーがあって、特に上巻の方は面白かった。反面、後半はかなり意味不明な感じがしてちょっとついていけなかった。女性の方は、読んでも不愉快になるだけだと思うのでお勧めしない。

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