跳びはねる思考と、考える生き方

久々に日本語の本に触れられる環境になったので、読書マラソンを始めた。あらかじめ読みたい本はリストにしてあるので、その中から手に入る本を読む。面白いものは普通に、つまらないものは斜め読み。

わりと無名の人の本もネットで見つけて買ったりする。そうすると、だんだんわかってくる。全体的な印象として、賞をとった人だったり、ある分野で何かを成し遂げた人の本は面白い。そうでない人の本はつまらない。当たり前と言えばそうですが、無名な人がわりと簡単に出版できるようになった今、改めて比較する機会が増えているように思う。

さて、そんな中で読んだのが、自ら「何も成し遂げていない」と豪語するブロガー、finalventの本。そうは言っても月に30万ビューがある(あった?)ブログを書いている人だから、有名人な感じがしないわけではない。ブログなるものが流行り始めたのは俺が学生だった頃ですが、そのとき彼の「極東ブログ」を読んで時事の読み解き方の基礎のようなものを学んで、当時は俺もこのブログのファンだった。

「考える生き方」finalvent(2013)

考える生き方
考える生き方

posted with amazlet at 16.04.12
finalvent
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 266,050

finalventさんの語り口はユニークで、何かを成し遂げた人でない「普通の人」の視点から人生に向き合うということについて書いてあって、人生の先輩からの素直なアドバイス、というように読める。たとえば、「平凡な自分」を生きなければならないという現実に悩んだり、禿げる自分に落ち込んだり。さらにはそういった個人的な問題はそれぞれの人にとっては学問とかなんかよりはるかに重大だ、という指摘さえする。まさにそうですよ!

自虐というのではないが、自分が劣っていることを認めることで楽に生きられるって、たしかにあると思う。たとえば、いくらピアノが好きで練習したところで、才能のある6歳児にはかなわないとか、英語を何十年勉強したってネイティブの中学生のようには話せない、とか。あるいは、障がい者に勝てない。たとえば、東田直樹という若い作家がいる。この人、自閉症なんですが高校も卒業しているし本を書くことができる。そして、そういう人は珍しいので世界中から注目されている。言い換えれば、著作を通じて世界に貢献している。それは、平凡な健常者たちが一生かかってもできないインパクトがあります。

「跳びはねる思考」東田直樹(2014)

跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること
東田直樹
イースト・プレス (2014-09-05)
売り上げランキング: 10,444

彼の著作はずっと読みたかった。で、まずは上記の本を手に取ってみた。もちろん自閉症といっても個人差が大きいだろうけど、そういう人が何を考えていて、どう世の中が見えるのか。それを知ることは自閉症の人が家族にいる人や特別支援学級の先生、それから脳科学者にだけでなく、一般の人にさえ、世の中の感じ方に対する新しいアプローチをもたらしてくれると思うんです。人間の可能性が開かれる気がします。

次は、世界中に翻訳されている彼の本「自閉症の僕が跳びはねる理由」、それから続編もあるそうなのでそっちもあわせて読みたい。

「自閉症の僕が跳びはねる理由」東田 直樹(2007)

自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心
東田 直樹
エスコアール
売り上げランキング: 2,296

「続・自閉症の僕が跳びはねる理由」東田 直樹(2010)

続・自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない高校生がたどる心の軌跡
東田 直樹
エスコアール出版部
売り上げランキング: 25,756
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中