テキスト形式の記譜法、ABC記譜法、ASCII tab

ようやく音楽教師歴、一年。基本マンツーマンだが、ときどき2人とか3人、それからちびっこを相手にしたりすることもある。別に俺自身はピアノ教師に限定はしていないが、これまでピアノ・キーボードを初心者に教えることが一番多かった。

ここまでのまとめ。やりながら思ったのは、まずいわゆる学校(小中高)の音楽教諭と、音楽教室の先生では教えることが全く違うということ。学校の音楽教諭というのは、一対35-40の子どもを相手にするなんて、非常に特殊な職業だと思う。そこいくと、ピアノ教師は教授スタイルがチュートリアルなので、世界中で行われている。俺はこの方向で経験を重ねたい。

さて次に、気づいたこと。自分がピアノを始めたときに使ったバイエルとかハノンとかは、小さい子どもには難しすぎるということ。そもそも自分の場合はピアノに先立ってフルートをやっていたので、ト音記号の楽譜は最初から読めていたからスムーズだった。それに比べて、もし小さい子どもがいきなりバイエルをやるとすると読譜の勉強と同時に指の運動を学ぶことになるので、負担が大きすぎる。さらにはバイエルの練習曲はこれまで聴いたこともないようなメロディだし、さっさと2手の練習が始まるし、ハードルが本当に高い。この構成にはきっと、当時の子ども観が関係していると思う。フィリップ・アリエスの「〈子供〉の誕生」によれば、当時、子どもは「小さな大人」でしかなかったというが、バイエルをみればしっくりくる。

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ということでバイエルよりもっと簡単な教材が必要で、たとえばトンプソンとかアルフレッドとか、スズキメソッドとかあるが、それでもまだ難しいと思う。俺は障害者も教えているので、彼ら用に学習ステップを細かくブレークダウンしていくと、とりあえず最初は、片手でメロディを弾かせるところから始めるべきだと思うようになった。順を追って学んでいくなら、読譜に入るのはその後であるべき。

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ということで、楽譜以前に文字譜が必要になった。

実際、日本などでは読譜はみんなできるが、実は途上国では市販されているのは文字譜ばかり。しかしそのスタイルにはいくつかある。今日はその話。

まず、国によって音名が違う。ラテンアメリカではドレミ表記、アメリカではABC、それからアジアではABCに並んで数字での表記も見かける(笛とか)。ネットの世界ではテキストファイルにタブ譜を打ち込んだりする”ASCII tab”、それから欧米では「ABC記譜法」なるものもあるそうだ。以下、ひとつひとつ見ていこう。

今のようには楽譜を作るソフトがなかったり高価だったりした時代には、テキストファイルで譜面を作る需要がけっこうあったよう。
ウィキペディアにはABC記譜法
というページもある。俺は日本では見たことがない、それどころか今日までその存在すら知らなかった。これからも覚えることはないだろう。サンプルは”http://abcnotation.com/”等にたくさんある。

一方、ギター野郎の間ではタブ譜をテキストで作ることがよくあるようで、こちらの方は読み方は普通のタブ譜と同じで便利。俺も”ultimate guitar”やらのサイトでお世話になっている。これは、アスキータブ(”ASCII tab (text tab)”)と呼ばれるそう。ネット上でこれを簡単に作れるサービスもある。
http://www.guitartabcreator.com/

次は番号。英語版のウィキペディアに説明がある(参照)。ドレミに番号を当てるのは和声学では普通に行われることなので、俺もわかる。ちなみに和声学ではコードはローマ数字であらわす。

そして最後にドレミ表記について。日本人的には、文字譜ならドレミで書いてもらうのが一番わかりやすい(昔の人はイロハだったのかもしれないが。)その点、ラテンアメリカとも共通。ちょっとだけ気をつけるべきなのは、ソが”sol”になるところと、あとは”si”と”re”の発音が日本語と違うところ。

もっとも、ドレミはアメリカ等でも使っていないわけではない。その点「サウンド・オブ・ミュージック」にも出てきたぐらいだから周知と思う。が、あの中ではたしか「シ」は「ティ」になっていた。トニック・ソルファ法というソルフェージュのテクニックの影響だという(参照)。

もっと厄介なことには、ここではドレミは音名ではない。日本ではほとんど使われていないが、ソルフェージュでは「移動ド(Movable-do solfege)」というシステムでドレミファソラティドを使うそう(なので、Solfège System Scale, solfège syllablesと呼ばれる)。移動ドではどのキー(調)から始まろうともドから始める(この点、数字システムと同じ)。そしてシャープとかフラットは別の一音節の言い方を用いる(参照)。これはコダーイ・メソッド等でも使われている。

と、文字譜については意外と書くことがあるのでした。ネット上で他に書いている人がいないような感じだったのでメモしてみました。
次は、ネット上で文字譜を検索する方法を調べて行きたいと思います。

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