JICA編・日本の教育経験

ここのところ、読書のペースが上がり気味。今のうちに日本語の本をたくさん読み貯めておいて、海外に行ったら外国語学習に力を注ぎたいな、と思いつつ。と言いながら、実行に移したことは今までなかったが。

さて、今日はちょっと批判的なコメントを。読んだ本は、

「日本の教育経験―途上国の教育開発を考える」JICA編(2005)東信堂

日本の教育経験―途上国の教育開発を考える
国際協力機構 JICA= ジャイカ=
東信堂
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という、国際教育協力にも力を入れているJICAが出した、日本の教育史や公教育システムをコンパクトにまとめあげた一般向けの本。日本教育史といえば、とても読む気にならないような分厚い本しかイメージできない俺だったが、字も大きいしこれならば、と思って手にとった本でした。

中身はその狙い通り、海外に教育協力として技術移転を行う上で、まず自分たちが知っておかなければならない自分たちの歴史、という趣旨で、コンパクトにまとめられている。おそらく関係者は、いろんな項目を掲載したいところを、分量の都合上惜しみながら捨てざるを得なかったのだと推測します。

が、俺にとって非常に残念なことに、本書にはマイノリティの教育という分野がほぼ完全に欠落していて、障がい者教育のページがわずかに割かれているだけだった。

まず、寺子屋の記述の中には、その中で女子が学んでいた(なかった)のか、ということに全く触れていないが、あるいは言うまでもないとして書かれなかったのだろうか。次に戦前の沖縄、北海道、植民地での公教育や部落、それから戦後の在日はあたかも存在しなかったが如く、本書には登場してこない。さらには公教育が始まったころから、単一の日本語で足りた、というような記述まで出てくる始末。JICAですらこういう認識というのは、ある意味びっくりです。

上記のような無関心が、マイノリティの教育が問題提起しなければならない対象であって、かつその無関心が日本社会での支配的言説であった(ある)わけで、政府の認識でもあるのです。その点では、さすがJICAなので、政府見解に相当程度沿うように作られていると見ることもできよう。

が、国際教育開発の案件を多数やっている組織として、これでいいの?と思わざるをえないです。

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