NHKアナウンサーの日本語

テレビを観る習慣はすっかりなくなってしまっているのだが、実家ではいつもテレビがついている。で、何気なく観ていたら、とあることに気づいた。

NHKアナウンサーの複数が、10分とか30分とかを「じゅっぷん」と言わずに「じっぷん」と言っているのだ。いわゆるアナウンサーの日本語でそう規定されているんだろう。

俺からすると、古い日本語に聴こえる。俺が普段話す日本語話者で会話のときに「じっぷん」を使っている人はいないから。

外国語としての日本語の教科書では、今でも「じっぷん」式のものが見られるが、おそらくマジョリティは「じゅっぷん」式ではないだろうか。

日常でよく使われている方をとるか、それとも「正統」な発音をとるか。言語統治の政治が表れているな、と思った瞬間でした。

実は、今週は日本語や社会言語学の本をいくつか読んで、言語の政治性についてよく考える機会がありました。
まずカルヴェの「言語学と植民地主義」では、徹底的に権力への批判が繰り広げられ、少数言語の方言化とか周辺化がこきおろされていました。(が、著者のカルヴェは後年、フランス語を推し進める「フランコフォニー」派に180度転換したそうです、興味深い。)
次に読んだ安田敏郎の『「多言語社会」という幻想』では、植民地体制のもとでの国語=日本語について批判が繰り広げられました。
そして、上の安田も一章を担当している「台湾韓国沖縄で日本語は何をしたのか」では、戦後も含めて、日本の植民地主義がそれぞれの地域で何をもたらしたのか、をよく理解する手助けになりました。

そうやって近代的言語としての日本語についてよく考えていたところでした。言語の政治性とかっていう問題には答えがないみたいなので、これからも一生考えながら(答えを出せずに)生きていくんだと思います。でも、背景を知っておくことは悪いことじゃないでしょう。

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