日本を捨てた男たち

これから東京を出るまでは、再び本の虫になります。というか、日本語の本の虫。それ以降は外国語に重点を置いていきたいと思います。

おととい、ようやく図書館の予約サービスに登録して使い始めました。自宅でネットから予約ができ、本が届いたらメールが来る。図書館は職場と同じ建物なので、これを利用しない手はない。身近にあるこんな便利なサービスに、ずっと気づかなかったわけで、世の中そんなもんかもなー、とかしみじみ思う。ちょっとの知識で、得したり(逆を言えばそれを知らないことで、損をしたり)する。

さて、読んだ本の記録。

「日本を捨てた男たち」水谷竹秀(2011)

日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 (集英社文庫)
水谷 竹秀
集英社 (2013-11-20)
売り上げランキング: 73,119

フィリピンでホームレスをする日本人のことを書いた本。フィリピン以外にも、バンコクにもそういう人がいるらしいことはウワサで聞いている。それをわざわざ取材して本にするなんてのは、さすがに現地エスニックメディア「まにら新聞」の記者だけある。この新聞自体も、こういういわゆる三面記事が得意分野という印象。

某フィリピン研究者の女性の方から「気が滅入るような内容だけど面白かった」と言われていたので、どんな内容かと思ったが、取り立てて気が滅入るような話はない。どうやら、読み手としての俺との立場の違いのよう。もしかしたら、多くの方は気が滅入るのかも。

本書は、開高健ノンフィクション賞受賞ということで周囲からも評価された本ということになる。たしかに、変にマニアックな感じにもならずに、バランスよく書けていると思った。手法的には、定期的に脱線して現代フィリピン事情解説みたいなコーナーを設けていて、読み疲れないと同時に、フィリピンって日本と違うよね、といった事情の知識も少し得られる。主人公たちにフィリピンを選ばせている理由の説明にはなっているようないないような。失礼だが、ネタ自体があくまでゴシップ的なノリ、というのが本書に貫かれているようだ。

どんな人が書いているのだろう、とネットで写真を探したところ、フィリピンにいた間になんとなく見たことのあるようなないような。一時期は、一応ライバル社でもあったわけなので身近な感じはしました。

わりと身近な人の本なだけに、俺もちょっと一冊書いてみようかな、と思ったりしました。ノンフィクション自体は好きだし、取材するぐらい執念の湧く関心あるテーマもいくつか持っている。ただ、どう書くかというようなアイディアが、残念なことにない。ノンフィクションの表現方法って手法的にも十分開発されちゃったんじゃないかとも思うし、書いててテクニカルな部分で自分が面白くなってくるような予感があまりしないのが難点。でも、大学でしか読み手がいないような論文を書くよりはよっぽど楽しそうではあります。

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