生活保護訴訟

週末に読んだ本。

「全盲の弁護士 竹下義樹」小林照幸(2005)

バリアフリーとかユニバーサルデザインにしばらく前から興味があり、それで手話とか点字を調べたりしていた延長で読んでみた。伝記的に人を紹介する本を最近定期的に読んでいて、ノンフィクションの一ジャンルとしての書き方を観察したりもする。読んだのは主に多文化関連で、「セイディーとベッシー」、「野中広務 差別と権力」、あとは国会図書館で半分ぐらい”立ち読み”した「六本木の赤ひげ」とか。

さて、本書の主人公の竹下は、15歳で失明して、その後苦学して弁護士になった人。読みながら、点字というものがどれだけ役立つのか、というのを確認できたこととか、当時の盲学校高等部で普通科がほとんど設置されていなかったとか、盲人にまつわる文化を知る窓口にもなり、読んでよかった。

さらに、本書は苦学しつつ制度を変えさせ弁護士になる道を拓いたというストーリーに終始せず、弁護士になってからの竹下の仕事にも紙面を割いているのが特徴。実は竹下は弁護士になってから生活保護訴訟の分野でも大活躍しているということで、生活保護訴訟にまつわる経過とか、周辺の概略的知識も身についてお得な感じだった。特に、生活保護で学資保険が収入認定されないことの根拠(判例)がようやくわかってスッキリした(中嶋訴訟)。

ここからは少し脱線。

いい機会なので、外国人の生活保護受給の根拠について調べてみた。在日韓国・朝鮮人で生活保護受給者が多い、とかいうウワサはよく聞くところだけど、そもそもはじめから支給していたんだろうか。

ネットでは、「1946年の旧生活保護法においてはすべての在住者を対象としたが、1950年の改訂で国籍条項が加わり、日本国内に住む日本国籍を持つ者のみが対象とされた。その後1954年の厚生省社会局長通知「正当な理由で日本国内に住む外国籍の者に対しても、生活保護法を準用する」を根拠として保護を実施している。

判例上もこの条項を適法とする判断が多いが、外国人について「適用」をせず「準用」とする点で、国際人権規約(社会権規約)に反するのではないかという批判がある。」とある。

これに関連して、かつて外国籍の者は生活保護法上の行政処分に対する行政不服審査法に基づく不服申し立てはできない、となっていたが、2010年に判例で認められている(参照)。

と、今日はここまで。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中